Re:淡い夢 / Side: MITSUKI SHIROTA

  • 白田先輩目線のあれこれ 支部に載せた希佐ちゃん視点の白田目線バージョンです

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その後、すぐに雨が降ってきたから僕は空を見上げた。

最悪だ、と思った。傘なんかもちろん持っていないし、天候の変化は自分の体調にまた影響を与えやすいからだ。何より目の前にいる立花だって、傘なんか持ってきてないんだから濡れてしまう。

「うわ。雨……、お前、稽古場戻るんだろ? 早く戻れ」

「はいっ。白田先輩も……」

なぜか雨を受けても僕を見つめ続けていた立花に、早く戻れと促した。

僕が行ってからじゃないと、こいつは稽古場に戻らないなと気づいて立花に背中を向けて、クォーツ寮の自分の部屋へと向かう。

僕が背を向けてから靴音が響いた。走ってるのか……、そりゃ雨だから走るよな。

一方の僕は走る元気なんかなくて、まだ振り始めたばかりの雨を受けながら、今日のことを反芻する。

これから先、風が吹いて……、今日みたいな雨の日や、晴れの日が繰り返し訪れて。

季節が変わっていくのと同じように、僕たちもまた、変わっていって。

いつか今日よりもちゃんと、お前の力になれる日が、くるだろうか。

そんな淡い夢を見ながら、僕は雨で濡れた地面をいつもよりも強く、踏みしめた。

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